厳密に言って、FUJIのチケットは「早割り三日券」と「三日券」「一日券」のラインナップ。
それに加えて「駐車券」と「キャンプサイト券」が存在する。
「二日券」というものは存在しない為、前二日、後二日の参加の場合は、割高な「一日券」を二つ購入することになる。
これは、三日券を推奨する大将の精一杯の抵抗なのかも知れない。
チケットはSOLD OUTにならなければ当日販売も行う。
ただし、一般のLIVE同様、前売りよりも割高の設定になり、一日券にして千円強、三日券にして三千円ほど高い。
キャンプサイトは、価格据え置きで、実際に当日購入する人間も多い。
駐車券は割り当ての関係上、当日販売はなし。苗場周辺の駐車場を当て込んで空きが無かったりすると(というかほぼ不可能)
湯沢の時間貸しに置くことになり、電車組と同じルートを辿ることになる。
ちなみにFUJIの正式開催は大体、元日に発表され、「早割り三日券」は2月ごろに発売される。

アーティストラインナップは一切未定の状態で、入金も2月中に処理される。
その分、通常券よりも7000円近く(当日券との比較だと10000円)安くなるため、
近年では非常に人気が高く、抽選になるのが一般的である。
抽選に外れた人間は、先着で岩盤などの限定発売を購入する為に、徹夜で並ぶことになる。
雪の降りしきる中で、渋谷の路上に何時間も並ぶ姿は、いまや風物詩といってもいい。

余談ではあるが「早割」の呼称は日本の航空二社の登録商標の為、
FUJIでは「早い割引チケット」(※い と 引 が小さい文字表記)と記載している。
尚、駐車券の「場内1 or 2」(苗場プリンス駐車場)は三日券購入者のみ、さらに「早割り三日券」に優先的に割り当てられる。
一日券の購入者の駐車券は、かぐら・みつまた、神立、白樺など近隣スキー場の駐車場に割り当てられ、
当然のことながら、そこからシャトルバスでの来場となる。
甘く見てはいけないのが、ここからの苗場までの距離。
間違いなく歩ける距離ではない上、途中のトンネルはバスが行きかう歩行者スペースの無い狭いトンネル。
死にたくなければバスに乗るしかない。
割と頻繁にくるものの、バスの時刻表は確認したい。
万が一、最終便に乗り遅れた場合、タクシーかヒッチハイク(日本では禁止です)しか帰る手段は無い。
ちなみに大抵の場合、二日参加では一日目と二日目は違う駐車場になるので注意。
キヨシローのように自転車で来ることもできるが、最低でもロード経験のある人間でなければ三国峠は走りきれないだろう。
裏技的に、苗場周辺の民宿に宿泊すると、そこの駐車場が使用可能となる。
宿泊者以外にも貸し出しを行っている所があるが、前夜祭が始まる前に満車になることがほとんど。
路上駐車は地元警察の全面バックアップにより不可能といっていい。
さらに言えば、他の参加者に迷惑な上、FUJIの評判が下がるのでやめていただきたい。
また、電車で湯沢駅から参加する場合もシャトルバスでの参加となる。
ただし、時間帯を誤ると、シャトルバスへの長蛇の列に参加することになり、最悪バスに乗るまで1〜2時間かかることもある。
湯沢〜苗場間のシャトルバスは最も待ち時間が長いとされる。
この点では、駐車場発着のバスは待ち時間が少ないのだが、
グリーンのトリが終わった後の帰りのシャトルバス待ちは長い列になる。
さらに、シャトルバスにはリムジンバスを使用したものと、営団バスを使用したものがランダムで来るので、
運が悪いと営団バスで立つことになる。

ただし、座りたいが為に、自分が乗る順番を後ろの人間に譲ることは可能で、
たびたび「お先どうぞ」という、ひ弱なカップルが目撃される。
確かにLIVE終了後のボロボロの状態で、長蛇の列に並び、さらに長時間ぎゅうぎゅうのバスで立つというのは辛い。
あくまで、「もしも」の話だが、そのバス内で近くに居る連中の会話がでかい声で、異常につまらない場合は、
あくまで、「もしも」だが、キレることになる。
初日と最終日以外、基本的に移動のないキャンプ組はキャンプサイト券を購入することになる。
キャンプサイト券はキャンプ用のリストバンド交換となり、腕にもう一本リストバンドを巻くことになる。
こちらはFUJI ROCK自体の布製のリストバンドと違い、サマソニタイプの材質が堅いやつになっている。

キャンプサイトエリアはこのリストバンドがないと入れない。
ただ、キャンプサイトは会場を出て、駐車場と余り変わらない場所に位置するので要注意。
年度によって異なるのだが(恐らくソールドアウトした場合などが多いと思われる)
チケットではなく、リストバンドがそのまま送られてくる場合もある。
その際は、リストバンド交換所へ行く手間が省ける。
08、09年はチケット扱いだった為、もしかすると以前のリストバンド郵送は問題があったのかも知れない。
ここで、完全な個人的見解による、大体のラインナップ、混み具合の傾向をお伝えしたい。
金曜日は平日ということもあり、比較的来場困難なことから、集客力のあるアーティストがブッキングされることが多い。
また、社会人よりも学生がメインなるのではという予想からか、若者受けするアーティスト(サマソニっぽい)になりがちだ。
ただし、そうは言っても三日間の中で、最も空いている印象が高い。
土曜日も集客力の高いアーティストが多い。
さらに日曜日も休みのため、一日券の売り上げが最も高い(混雑する)。
最もそれを感じるのが飲食関係の長い列であり、うまーく雨が降れば、一瞬だけ列がなくなるので活用したい。
土曜のグリーンのトリはかなりの混雑が予想され、帰宅のラッシュも実は日曜よりも激しくなる。
日曜日は人気というより、大物感のあるアーティストがブッキングされるケースが多い。
あまり好き嫌いのないメンツが並び、各ステージの混雑感も少ない。
客層も上手くバラける印象があり、どの時間帯のどのステージもそれなりの人数で賑わっている。
最終日はゆったりと大人のLIVEを見て欲しいという意図がうかがえる。
日曜は早あがりが目立ち、割り切って月曜まで残る人もいるので、トリ終わりでも土曜よりは楽かもしれない。
出店などは、補充できないものは最終日になると、朝から売り切れの場合もあるが、
急に現地で購入したのか、果物や野菜などが並ぶこともあり、売れ残りは値下げされることもある。
最後にリストバンドについてだが、つけ方が弱く、紛失した場合も再発行はしない。
だからといって締めすぎると、三日間、最悪の手首になってしまう。
手首以外の着用も認められていないので気をつけよう。

また、場内で違反行為などをした場合、強制退場になるらしい。この場合は、リストバンドを切られる。
よく、夜間に川遊びをして、監視員に「リストバンド切っちゃいますよ〜」と脅されている奴らがいる。
まあ、万が一切れても布製なので結びなおすことも不可能ではない。
リストバンドチェックではそこまで確認もしないが、そこはFUJIならではのおおらかさである。
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